10:復活夢D






 復活夢 --10





獣臭い血の臭いに私は大きく息を吐いた。
生きています。さんですよ。
お腹に銃口があたった時におかしいと思ったんだよね。何発か打ってたのに冷たいんだもん。
いつの間に持ち替えたか分からなかったけど、空砲で受けた衝撃に私も芝居をしたわけだ。
わざわざ日本語で独り言をしたハヤトさんの理想ではあったと思うけど。血糊もいつの間に持っていたんだか…

『…ハヤトさん、コイツえれぇ役者ですぜ。』
『みたいだな。』

あ、ちなみに今、黒塗りの車に乗っています。後ろ座席で、ハヤトさんと強面さんに挟まれてる。
どこにいくかはわかりません。

『そっちの事務所でコイツ洗っとけ。飼い主探しも任せる。』
『へい。』
『傷が治り次第、世話はすべてディクスに任せろ。』
『へい、もちろん!』

ふふふ…ハヤトさんと一緒は好都合!何としても私を引き取ってもらおう!頑張るよ!大和魂を見せてやる!
ややして、車は一つの建物の前に到着した。
外に立っていたスーツの人が車のドアを開け、ハヤトさんは車から下りて行く。それをおっかけて私も開けられたドアへと走る。
目指すのはハヤトさんの手だ。

「ヒャン!ヒャン!」
置いていかんで下さい!
…高いです!飛び降りれません!

座席の端で叫ぶ私に、ハヤトさんは驚いたように振り返った。
驚いてくれても構わん。貴重な日本語を使える人間を逃してたまるか!
ペットは責任持って飼いましょう!いい子にするから連れてって!

「…悪いな。こっちじゃ飼えねんだ。」

ガーン!…意気込みが、空振りした!ショック!私ショック!

「…キューン…キュー…ン。くぅーん!」
お願いですー!置いていかないで下さいー!

秘技、可愛いから通用する泣き落とし!
これは効いたのか、ハヤトさんの表情が強ばった。

「…う…そんな声をだすな。」

やかましい!逃がすか!
ほーらほら、可愛い子犬が貴方を見つめて鳴いていますよ〜可哀想でしょ〜ふふふふふ!
困り果てたような顔をしているハヤトさんの後ろで、いつの間にか下りていた強面さんがアタッシュケースをスーツの人に渡していた。

『…ハヤトさん、なつかれてますね。』
『嫌われるような覚えしかねぇってのに…ラチがあかん、任せたぞ!』

 バタン

閉められた!!

「ワン!ワン!キャン!」
あっ あー!戦線放棄!この非国民が!根性無し!

『諦めろワン公、あの人は忙しいんだ。』
「ワン!ワン!」
やかましい!日本語喋れ!わからんわ馬鹿!

運転手の言葉はわからない。
飛んだ世界の先で言葉がわからないなんて初めてで、私は不安だらけだった。
最低限の命の保証が、自分で確保できないんだ。不安にだってなる。

ふざけんなよ私の希望!












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2010/01/21

 根性の見せ所です!携帯で打ったので短いです。


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